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2019年3月10日
新学習指導要領説明会より(AIロボットと読解力)
新学習指導要領説明会より(AIロボットと読解力)

3月10日(日)午後6時から土砂降りの雨の中
遠く2時間もの往復ドライブの皆様を含め「皆様方の熱い思い」でご参加をいただき、新学習指導要領の説明会を行わせていただく事ができました。
昨夜は、残していただきました「調書」を丁寧に拝見し「ウン、ウン。」と深く頷きながら、保護者の皆様また、子供達の思いに熱く込み上げてくるものを感じておりました。
ご参加下さいました保護者の皆様、そして6年生以上の皆さん、本当にお疲れ様でした。そしてありがとうございました。

 

以下、更に要点のまとめを掲載いたします。
(ご参加いただけなかった方は、配布させていただきましたレジメと共にご確認いただければ幸いです。)

 

1)なぜ、今、新教育課程の改訂なのか?

 

今回の指導要領改訂の最も大きな意味は、
AI(人工知能)を持ったロボットが急速に私たちの社会に浸透し、取ってかわられる職業も多く出てくるだろう・・・という大きな社会変化を見越しての指導要領改訂であろうかと考えられます。

 

現在の人工知能AIの得意とすることは
一問一答式問題パターン化された選択肢数式の計算大雑把な翻訳日常的な外国語会話
等ですが、
不得手なことは、
大量の多様な情報源、日本語長文を「解釈すること」「理解したことを論理的に説明表現すること」なのだそうです。

 

このAIの学力を、私達人間のそれに置き換えると「東大を受験しても合格できない力」で、その他には東大に限らず「世界の上位20%の大学」が「AIに代替されにくい能力を持つ学力」と言えるのみ・・・なのだそうです。
では、まさかの今ある80%の大学生の学力がAIと同一なので、AIに仕事が奪われてもおかしくない状況…つまり仕事がなくなってしまうという事なのでしょうか!?

 

日本では「東ロボくん」という2011年国立情報研究所が中心となって開発したAI(人工知能)があります。単純な記憶は人より勝るが「読解力」に欠ける人工知能。
このロボットは、私たちの想像を超えるスピードで社会に浸透していくものと思われます。

そんな中、私たちはどのような学力を育むことで、より良い社会を切り開き、より充実した人生を開いていけばよいのか・・・?という事が、この「学習指導要領改訂」の中核と言えるものなのかと思います。

 

2)大学入試変革(英語「話す」力を採点導入)は、「大学受験をするしない」に関わらず、小さいうちからやらねばならない事を明確にする!

 

「大学の入試が大きく変わる」という事は、教育過程そのものが大きく変わるという事です。大学を受験するや否や・・と、そのようなことではなくて、すべての子供たちの教育がこの大学入試改革に影響されるという事なのです。
今回、今まで「ガラパゴス入試」と揶揄されてきていた「話すことはできない英語指導学習要領」にやっと風穴があき「実用英語検定試験」などの外部試験によって「話す力」が4分の1の配点で評価・採点されることとなりました。

 

日常的に英語を使う環境にない私達には、やはり小さいうちから、意識的に「聞いて覚える」->「話すチャンスを多く作って定着させる」という事を繰り返し、英語を日常とすることが一番の早道で確かな方法であると私は考えております。
私が、「発表会」や「イベント」等を可能な限り多く繰り返す理由はここにあります。
*英語は十分に英語を覚えてから話す・・・と言うように考えていては、絶対に話せるようにはなりません。日常的な言葉を、できるだけ様々な英語環境場面で、多く使っていくことが効果的と考えます。

 

3)今、新学習要領変更内容から見て、幼稚園・小学生・中学生の子供たちに必要なことは何か?

 

新学習指導要領では、英語だけでなく、数学も国語もその「学習内容が約1.2倍(それ以上?と思います)」に増えていきます。
これは、今のAIにはできない「読解力」を充実させ「文章から多くのものを得る力」を育てようとしている結果ではないかと思います。つまり、「自から学ぶ」ことを大切にしようと小・中学校の新指導要領には「記憶し理解していることをどう使うか?」という「思考力・判断力・表現力を育てる」という項目が新たにはっきりと明記されています。

 

さて、
4)覚えることが増え、それらの知識を使って、自ら表現することが期待されている子供達。
どのように限られた時間を有効に利用すればよいのでしょうか?

 

私は、以下のように考えます。
お子さんたちの学習の様子を見ていると、「同じことを聞いても同じ文面を見ても、理解できるスピードが全く違う」という事があります。

 

中学生ではほぼ皆、テスト前に必要な箇所を一生懸命覚えますが「テストの点に差が出てくるのはなぜでしょうか?
それは、やはり「覚えた内容の背景を総合的に読み取り理解をしているかどうか」という事に直結します。

 

小・中学生に行われた「全国読解力テスト」では、「3人に1人は、AIと同じように読解力が弱かった」そうです。お子様はいかがでしょうか?

 

文章を早く正確に読めるようになるためには、何より、「多くの文章を読む事がとても大切」です。
小さいうちから「絵本の読み聞かせ」等、本に親しむ楽しさを充分に味あわせてあげてください。
読書の習慣を小さいうちから付けることは、何より「沢山の情報を読み取り、更に早く情報を処理する能力を育て、学力や創造力の底上げにつながる」と確信します。

 

また、「対」人工知能と言うだけでなく、「同じ文章から多くの物を得る力があればそれだけでも人生は豊かになる」のではないでしょうか!?

 

小説でも好きなジャンルの内容でも「本好きな子に育てる」ことが、今後の課題の一つになる・・・と言えると私は思っています。

 

以上キーワード「話せる英語」と「読解力強化」による学力の充実。今回は、このような内容でお話させていただきました。(と言うつもりでした(^^:)

 

今後とも、お子様は勿論、ご父兄様共々に前進できる塾として進化させていただいたいと願っています。

 

*最後までお読みいただきありがとうございました。