2024年10月14日
日本語と英語は言語グループの中で最も遠い関係にあると言われています。
異なる点は、
①語順
②音や発音の違い
③書き言葉で使用する文字の種類数
④日本語は表意文字であるのに対し、英語は表音文字であること
などなどたくさんあります。
このことからも、日本人が英語を学ぶのはチャレンジングだと言えます。
逆も然りです。きっと、外国人にとっても日本語を学ぶことはとても大変なのだと思います。
そんな難しい言語を学んでいる子どもたちですが、日々の学びの中で色々なことに気付きます。
先日のPFクラスでは、日本語では『かき』って二文字で言うのに、
英語では“a persimmon”って長くなるんだ、でもクレーン車は日本語でも英語でも『クレーン』っていうんだ、同じものも結構あるんだな、と気付いていました。
またPEクラスでのリスニング問題の時には、“I can swim.”と“Ican’t swim.”の違いについて、なんか“can’t” の時は「アイ キャンッ スイム」のように強く詰まって聞こえる!と気付いていました。
ほんとみんな、いつもいいところに気付くなと思っています。
こんな風に違いを理解しながら丁寧に学びを深めていくことで、確かな知識として心や頭に残っていくのではないかと思っています。
子どもたちには、「違うからよくわからない、めんどくさ~い」と思うのではなく、「違うからこそおもしろ~い、もっと知りたい!」と思ってもらえたらなと思っています。
2024年9月13日
小学生コースでは『THINK AND TALK』というテキストを使って、学ぶ時間があります。
その名の通り、様々なテーマについて「考えて話す」勉強です。もちろん英語でです。
中学生コースになると『VOICES』というテキストになりますが、同じような内容となります。
これらのテキストでは、社会や理科に関することや、異文化・国際理解について学びます。
例えば、PFコースでは動物の口や歯を見て肉食なのか草食なのかを考えたり、PEコースでは世界中の楽器について学び、自分だけのオーケストラを考えたり、中学生になると「あったらいいなと思う校則」を考えたりする、といった感じです。
この時間はCLIL学習、日本語では内容言語統合型学習と呼ばれる学びを大切にしています。
単に、単語をリピートしたり文法を説明したりするのではなく、それぞれの教科やトピックにおける内容を学びながら、同時に言語知識や技能などの語学力を高める学習法です。
子どもたちの興味がある内容、理解可能な範囲もしくは少しチャレンジングな内容に取り組むことで、楽しいコミュニケーションが生まれ、着実に英語力がアップします!
この時間わたしは、
「間違ってもいいんだよ」
「分かんないって言ってもいいよ」
「どうしてそう思うの~?」と、
どんな発言をしてもいい!という雰囲気を作ることを大切にしています。
これからも、子どもたちの思いや意見を丁寧に扱っていきたいと思います(^^)
2024年7月2日
努力家の中3の男子生徒がいます。彼はいつも学校の定期テストで高得点を取っており、先日のテストでもなかなかの点数をとりました。
が、自分の目標としていたところには達しなかったようで悔しい様子を見せました。
定期テストについて話す中で、「○○くんの得意教科ってなに?」と聞いたら「ないです」と答えました。
「えっ、私としては英語の点数いいと思うけど、英語は得意と思ってないの?」と聞いたら
次のような答えが返ってきました。
「いや、僕の中では点数じゃないんです。難しいと感じる問題でも簡単に解けることが得意ってことだと思います。それに、周りにはもっとすごいやつがいるんで。」
胸にズシーンときました。
わたしは「そうだね、そうなんだね、うん、そうだよね。」と言いながら、点数だけで得意と言ってもらえると思った自分を反省しつつ、彼の言葉に感心、そして納得しました。
彼は常に目標を高いところに置いていて、自分の納得感を大切にしているのです。こちらの気が引き締まる思いでした。
この生徒さんが、心から「英語が得意です」と言えるよう、わたしも日々の指導を頑張りたいと思いました。
2024年6月28日
ECCのカリキュラムでは、どのコースでも自己紹介表現を学ぶ活動があります。
特に幼児コースやPF、PEといった英語を習い始める年代のお子様が多いコースでは、毎週のようにしっかりと練習します。名前、年齢、学校、出身、誕生日、好きなもの、などなどです。
繰り返し練習していると、3ケ月ほどもたつと慣れるもので、う~んと考え込むことなく比較的すらすらと口から出てくるようになります。
話す力としての自己紹介は、文法がどうなっていると考えるよりは、
「出身を言うときはI’m from~を使うんだな」とか、
「誕生日を言うときは My birthday is ~と言うんだな」という風に、
ほぼ暗記に近い感覚で身に付けるのがいいと思っています。
基本さえ身に付けておけば、具体的な内容が変わっても応用が利きますしね。
PIやPAに上がると、今度は自己紹介をスピーチ文として書く活動が出てきますが、書いている様子、取り組みの速さなどを見ていると、低学年の時にやった積み重ねが活きているなと思います。
これからの生活の中で、学校でALTと話すとき、将来、海外旅行や留学に行くときなど、おそらく何度も言うことになるであろう自己紹介。
今から繰り返し練習しておいて、必要な場面が来たら自信をもって自分を表現できるようになって欲しいなと思っています。
2024年6月11日
PI(中学年)・PA(高学年)クラスでは、毎回1つずつターゲットセンテンス(基本となる文)を学びます。まずは基本の表現を使ってクイズやゲーム性があるアクティビティに取り組みます。この時間は文を理解し、正しく文章を作れるようになることが目的です。繰り返し練習したあとは、今度は自分事として捉え直し、実際の自分のことを表現します。このとき子どもたちはとてもイキイキします。
先日PAクラスでは、主語がHeやSheの時は動詞にsが付くということを学びました。練習をしたあと、『隣の席の友達が上手にできること、得意なことについて紹介しよう』という活動をしました。このクラスは仲良しの友達が隣同士で座っている状況でした。
みんな「え~何だろう?」とニヤニヤしながらも、相手の顔を見て考え始めました。ある子は、“She plays the sax well.”(彼女はサックスを上手に演奏します)と言い、またある子は“She takes care of little Kids hard.”(彼女は一生懸命小さい子のお世話をします)と言いました。言ってもらった友達は、みんな嬉しそうな恥かしそうな表情。最後に男の子が、「え~っとね、○○はよく給食を食べるんだよな~」と言い、“He eats food well.”と言うと、教室のみんなが大爆笑したのでした。みんなで共感し、笑い合えたよい時間でした。
こんな風に自分事として考え、思いをのせて文章を作り、みんなでシェアする。そんな時間を適切に設けていくことで、少しずつ子どもたちの表現力を高めて行きたいと思っています。