日本語と英語は言語グループの中で最も遠い関係にあると言われています。
異なる点は、
①語順
②音や発音の違い
③書き言葉で使用する文字の種類数
④日本語は表意文字であるのに対し、英語は表音文字であること
などなどたくさんあります。
このことからも、日本人が英語を学ぶのはチャレンジングだと言えます。
逆も然りです。きっと、外国人にとっても日本語を学ぶことはとても大変なのだと思います。
そんな難しい言語を学んでいる子どもたちですが、日々の学びの中で色々なことに気付きます。
先日のPFクラスでは、日本語では『かき』って二文字で言うのに、
英語では“a persimmon”って長くなるんだ、でもクレーン車は日本語でも英語でも『クレーン』っていうんだ、同じものも結構あるんだな、と気付いていました。
またPEクラスでのリスニング問題の時には、“I can swim.”と“Ican’t swim.”の違いについて、なんか“can’t” の時は「アイ キャンッ スイム」のように強く詰まって聞こえる!と気付いていました。
ほんとみんな、いつもいいところに気付くなと思っています。
こんな風に違いを理解しながら丁寧に学びを深めていくことで、確かな知識として心や頭に残っていくのではないかと思っています。
子どもたちには、「違うからよくわからない、めんどくさ~い」と思うのではなく、「違うからこそおもしろ~い、もっと知りたい!」と思ってもらえたらなと思っています。
小学生コースでは『THINK AND TALK』というテキストを使って、学ぶ時間があります。
その名の通り、様々なテーマについて「考えて話す」勉強です。もちろん英語でです。
中学生コースになると『VOICES』というテキストになりますが、同じような内容となります。
これらのテキストでは、社会や理科に関することや、異文化・国際理解について学びます。
例えば、PFコースでは動物の口や歯を見て肉食なのか草食なのかを考えたり、PEコースでは世界中の楽器について学び、自分だけのオーケストラを考えたり、中学生になると「あったらいいなと思う校則」を考えたりする、といった感じです。
この時間はCLIL学習、日本語では内容言語統合型学習と呼ばれる学びを大切にしています。
単に、単語をリピートしたり文法を説明したりするのではなく、それぞれの教科やトピックにおける内容を学びながら、同時に言語知識や技能などの語学力を高める学習法です。
子どもたちの興味がある内容、理解可能な範囲もしくは少しチャレンジングな内容に取り組むことで、楽しいコミュニケーションが生まれ、着実に英語力がアップします!
この時間わたしは、
「間違ってもいいんだよ」
「分かんないって言ってもいいよ」
「どうしてそう思うの~?」と、
どんな発言をしてもいい!という雰囲気を作ることを大切にしています。
これからも、子どもたちの思いや意見を丁寧に扱っていきたいと思います(^^)
努力家の中3の男子生徒がいます。彼はいつも学校の定期テストで高得点を取っており、先日のテストでもなかなかの点数をとりました。
が、自分の目標としていたところには達しなかったようで悔しい様子を見せました。
定期テストについて話す中で、「○○くんの得意教科ってなに?」と聞いたら「ないです」と答えました。
「えっ、私としては英語の点数いいと思うけど、英語は得意と思ってないの?」と聞いたら
次のような答えが返ってきました。
「いや、僕の中では点数じゃないんです。難しいと感じる問題でも簡単に解けることが得意ってことだと思います。それに、周りにはもっとすごいやつがいるんで。」
胸にズシーンときました。
わたしは「そうだね、そうなんだね、うん、そうだよね。」と言いながら、点数だけで得意と言ってもらえると思った自分を反省しつつ、彼の言葉に感心、そして納得しました。
彼は常に目標を高いところに置いていて、自分の納得感を大切にしているのです。こちらの気が引き締まる思いでした。
この生徒さんが、心から「英語が得意です」と言えるよう、わたしも日々の指導を頑張りたいと思いました。