9月の終わりに「ネズミ捕り」に捕まり、粘着剤がべとべとについたまま逃げてきた衰弱した子猫を保護しました。
といっても、私ではなく、かつてのECCの生徒さん。彼女はもうすでに大学を卒業し、就職している立派な社会人です。
その彼女が、「ECCで習ったアンソロジー(中学クラスの英語の物語の本)にあった話を思い出して、保護しました」
「捨て猫や保健所の殺処分を待つ猫たち全てを助けてあげるには数が多すぎるから、この一匹を助けたところであまり違いはないかもしれない。でも、私が保護したこの仔猫にとっては、違いがあるでしょ?」と教えてくれました。
”I made a difference to that one.”
そして、その違いがのちにthe only oneになるのだと…。
ECCでの学習が、彼女の心に残っていたことに嬉しさを感じ、と同時に、すべての卒業生の人生に彩りを加えてくれるものでありますように…。と願わずにはいられませんでした。
まだ、まだ夏のような暑さが続いていますが、ふとした瞬間に「あ、空気が秋の香りだ」と感じることがあります。
子供のころから、季節の移り変わりを匂いで感じることが多く、特に空気や風のちょっとした変化はお気に入りだったりします。
具体的に「どんな?」と聞かれると表現しづらいのですが、何かが昨日までとは違うと思うのです。
そして秋といえば、月を見上げて物思いにふけることも多く、これもまたお気に入りの時間です。
お気に入りを英語で言うと<favorite>
この単語を使ってのスピーチに、教室の子供たちは、よく「え~、な~い」といいます。
私個人としては、特別でなくても、ちょっと他のものより、いいなと思ったり、好きだなと思ったりしたら<favorite>でいいと思うのです。
それを伝えると、「あ、それなら!」とスピーチが進むこともあります。
子供たちには、英語の感覚を大事にして、これからも学んでいってほしいと思っています。
そして何より、ECCジュニアやB・S教室での時間が<favorite>でありますように!
先日、新聞を読んでいて、ふと同志社大学教授の記事に目が留まりました。
すっかり耳なじみになった「ソーシャルディスタンス」正しくはsocial distancingといい、新型コロナ感染の拡大防止のために人と人との間に広めに距離をとる言葉として使われています。
ですが、教授の話によれば、開けるべきなのは物理的距離であって、人間同士が社会的に疎遠になることではないので、「ソーシャル(社会的)」ではなく、「フィジカル(物理的)」にするべきだと。
数日後、車の運転中に前の車のナンバーが「八王子」でその隣に何やら黄色いステッカーが貼ってあり、信号待ちでよく見てみると、<愛知在住です>と書いてありました。
感染者が多い東京から来たと思われると何か言われたり、されたりするのでしょうか?わざわざ、ステッカーを貼らなければいけない生活。ぎすぎすした世の中になってしまったんだなと心が痛みました。ふと、斜め前の車に目をやると、「大宮」ナンバーの車、右折車線で待っている車は、なんと「鹿児島」ナンバーでした!
あ、お盆シーズンだ…と気が付き、改めてご先祖様はこのコロナウィルスに翻弄される私たちをどう見ているのだろうと思いをはせる一日でした。
本当に距離を置きたいのは人間と新型コロナウィルス、そのものですね。