- すべて(72)
- 2024年度
- 2023年度
- 2022年度
- 2021年度
- 2020年度
- 2019年度
- 2018年度
↑ウチのワンコ、本日16歳になりました*(^o^)/*
梅雨が明けました。
それにしても、尋常ではないこの暑さ。
地球規模で暑くなっており、各地で災害となっているのが懸念されます。
この先、いったいどこまで暑くなっていくのでしょう?
子どもたちも暑さでバテ気味ではありますが、あと少しで1学期も終了となりますので、夏休みまでがんばりましょう!
さて、今回は小5の女の子からの質問です。
「数字のとなりに書いてある-st や -th ってなに?」です。
日付などの数字のとなりに July 21st のように小さいアルファベットが書かれているのが、なんだかよくわからない、とのことでした。
これは日にちを表すのに普通の1,2,3(one, two, three)…という数字<基数詞と言います>ではなく、first, second, third …のように(1番目の、2番目の、3番目の)という順序を表す数字<序数詞と言います>を使うため、読みやすくするために「ふりがな」のように小さい文字を付しているのです。書くときに必ずしも必要というわけではなく、間違えずに読めるようについているだけです。
そしてここで、1から10まで基数詞と序数詞を並べて書いてみました。
また、数字に序数詞の「ふりがな」をつけて書いてみると、次なる疑問が出てきました。
「4からは 4th, 5th, 6th,…と-th なのに、なんで1,2,3は1st, 2nd, 3rdで-th じゃないの?」
全部同じならわかりやすいのに、ということです。
まず、「1番目の」<first>は、「前の」にあたる<fore>の変形<fir>に最上級語尾-st がついたものです。fore は、forehead, before, forwardなどにあり「前の」という意味ですね。よって「いちばん前の、最初の」が<first>となるわけです。
「2番目の」<second>は、英語本来の単語ではありません。え?ではどこからきたのでしょう。13世紀ごろ、ラテン語がフランス語を経由して英語に入ってきた語です。元々は、現在の<other>(他の)比較級である<ōþer> (þは昔のthです)が「1番目より他の、後にくる」という意味で用いられていましたが、それに代わって外来語の<second>が使われるようになりました。
「3番目の」<third>は、綴りもthree – third と似ていますので、語源は一緒です。古英語の時代(12世紀くらいまで)は þrēo – þridda となっていましたが、þridda からþride, そして16世紀以降に音位転換(音素の順序が入れ替わってしまうこと)によって thridから thirdとなったと言われています。
このように、英語の歴史をさかのぼってみると、first, second, third の成り立ちがよくわかりますね。そして4以上は規則的に -th がついていますが、これは後からそろえたと言えます。
小中学生のみなさん、いかがでしたでしょうか?
最初の質問についてはよくわかった!という反応でしたが、次の疑問については
「なんで1,2,3ばんめだけがとくべつなんだろう」
と、イマイチしっくりこないようでした。
「あー、そっか。1とう、2とう、3とうはとくべつでメダルもらえるけど、4とうからはもらえないからな。やっぱり1,2,3はとくべつなんだ!」
…と自己解決していました。
すごいな、きみたち!
<参考文献>
堀田隆一 hellog
#5499「古英語の数詞」
https://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2024-05-17-1.html
堀田隆一 Voicy
#9「firstの -stは最上級だった!」
https://voicy.jp/channel/1950/164444
#10「third は three +th の変形なので準規則的」
https://voicy.jp/channel/1950/164742
#11「なぜかsecond「2番目の」は借用語!」