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教室日誌一覧

2026.9.10
カテゴリー: 教室だより

2026.9.10 #163 “wash”

2026.9.10 #163 “wash”

久しぶりにほんの少し晴れ間が見えましたが、とにかく急に寒くなりました。体調管理に要注意です!

 

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第163回は “wash” 「洗う、洗濯」です。

 

古英語期から見られる英語本来語です。
古英語では wæsċan, waskan で「水で洗う」の意味でした。この語は、汚れた衣類や羊毛などを擦って洗う「洗濯」に限って使われた語で、「身体や食器などを洗う」場合には þwēan という別の動詞が使われていました。
しかし、次第に「洗うもの全般」に対して使われるようになりました。

 

また、wæsċan はもとは強変化動詞(母音が変化→不規則動詞)でしたが、16世紀末頃から弱変化動詞(語尾にt, d が含まれる→規則動詞)となりました。

 

印欧祖語の *wed-(水、濡れた)に基づいています。他にも warer(水)、wet(濡れた)、winter(湿った季節→冬)があります。
ギリシア語由来では hydr(o)-(水の、水素の)などがあります。hydrogen(水素)、hydrangea(アジサイ)、hydroelectricity(水力発電による電気)などがありますね。

 

フランス語由来の laundry(洗濯物、クリーニング店)、 lavatory(お手洗い、トイレ)はラテン語の lavare (洗う)に基づいています。日本語で言う「コインランドリー」は、英語では laundromat(米)、 laund(e)rette(英)のように言うのが一般的ですよ。

2026.9.9
カテゴリー: 教室だより

2026.9.9 #162 “voice”

2026.9.9 #162 “voice”

朝、玄関のドアを開けて新聞を取ろうとしたら…郵便受けのところに付いていたサナギから美しいアゲハチョウが羽化した瞬間を目撃しました!なんて可憐で、なんて愛おしいのでしょう。今日は一日ツイています!

 

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第162回は “voice” 「声、態」です。

 

今から700年くらい前の中英語期にノルマン・フランス語 voiz, voice、古フランス語 vois, voiz(声)から入ってきました。ラテン語の vox, vōcem(声)に由来しています。

 

中英語期には voys, voice, voiz のように綴られ、18世紀頃までは voise のような綴りも見られましたが、ice, once などと同様に、語末が無声音 /s/ であることをはっきりとわかるようにするため voice が定着したようです。

 

意味は「(人間や人の声に似た)声」だけでなく「(天や神の)声」の意味もありました。また文法用語として、能動態・受動態の「態」の意味も当初からありました。17世紀からは音声用語として(声帯の振動を伴って発声される音)である「有声音」の意味が発達しました。よって voiced が「声の、有声の」、voiceless が「音のない、無声の」を表わします。

 

印欧祖語の *wekʷ- (話す)に基づいています。
この語根に基づく語はすべてラテン語由来で、 vocal(声の)、vowel(母音)、evoke(呼び起こす)、provoke(引き起こす)、vocation(職業、天職)、advocate(主張する)などがあります。

2026.9.8
カテゴリー: 教室だより

2026.9.8 #161 “up”

2026.9.8 #161 “up”

今日も雨降りでした。

 

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第161回は “up” 「上に」です。

 

古英語期から見られる英語本来語です。
古英語では ūp(上の方に)、uppe(高い所に)の綴りで、印欧祖語の *upo-(下、下から上へ、上に)に基づいています。

 

元となる語が「下」を表わしているのがおもしろいですね。ですから up には「下から上の方へ、上に」という動きが感じられます。

 

up は前置詞「…の上に」だけでなく、副詞として look up「上の方を」、get up「起きて」、show up「現れて」、go up north「北へ」、speed up「増して」、grow up「成長して」、start up「起動して」、What’s up「起こって」、time’s up「終わって」、catch up「追いついて」、eat up「完全に、すっかり」など、さまざまな意味が出てきています。

 

印欧祖語の *upo-(下、下から上へ、上に)に基づく語には英語本来語で above(上に)、open(開いた)があります。接頭辞 up- (上向きに、より高い、より早い)から upward(上向きに)、upgrade(アップグレードする)、upside(上側)などもそうですね。

 

ラテン語由来の接頭辞 sub-(下)も同じ語源です。(↔︎ super- (上))subway(地下鉄)、submarine(潜水艦)、subtitle(字幕)、subordinate(従属する) などがあります。

 

またギリシア語由来の接頭辞 hypo-(下)もそうです。(↔︎ hyper-(上)) hypothesis(仮説)、hypotension(低血圧)、hypocenter(震源)などがあります。

 

これらは「下」のままで上に上がってきていないのがおもしろいですね。