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教室日誌一覧

2026.10.29
カテゴリー: 教室だより

2026.10.29 #212 “in / on”

2026.10.29 #212 “in / on”

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第212回は “in / on” 「…の中に」「…の上に」です。

 

どちらも古英語期から見られる英語本来語です。
古英語の綴りも in / on で変わらず、意味も変わっていません。in は印欧祖語の *en(中に)、on は *an, *ano(上に)に基づいています。

 

古英語では南部方言では in はあまり使われず、on が使われたようですが、中英語以降になって南部でも in と on が区別して使われるようになりました。

 

in / on とも、位置を表して「中に、上に」の意味だけでなく、移動の方向を表して「中へ、上へ」としても使われています。その際、 in to …、on to …のように方向を示す to が伴われ、それぞれ16世紀、18世紀までは2語で別々に書かれましたが、それが into / onto のように1語となりました。

 

印欧祖語の *en(中に)に基づく語には、英語本来語でinner(中の)、inn(宿屋)、ラテン語由来で enter(入る)などのen-(中に)、include(含む)などのin-(中に)、interact(コミュニケーションをとる)などのinter-(…の間、相互に)、introduce(紹介する)などの intro-(…中へ)で始まる語など、数多くあります!

 

*an, *ano(上に)に基づく語は日常語ではあまりありませんが、on は他の語とくっついて音が弱くなり、a- となったものがあります。
alive(生きている)< on + life
abroad(海外へ)< on + broad
ashore(岸に)< on + shore
などなど。

 

前置詞は「ムズカシイ…」というイメージがありますが、日頃から辞書を調べたり、コロケーション(単語どうしの組み合わせ)を覚えていくなどして親しんでいきたいですね(^^)

2026.10.28
カテゴリー: 教室だより

2026.10.28 #211 “head”

2026.10.28 #211 “head”

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第211回は “head” 「頭、頭部」です。

 

古英語期から見られる英語本来語です。
古英語では hēafod と綴られていました。印欧祖語の *kaput-(頭)に基づいています。(/k/ → /x/, /p/ → /f/ の音の変化は「グリムの法則」で説明できます。)

 

古英語 hēafod の ēa の音は古英語期の終わりには /ɛː/ の音になり、さらに f の音が落ちて、中英語では hed /hɛːd/ となりました。このように、語中の f / v の音が脱落するのは、他の語にも同様に見られるようです。
lord(君主、神)< laford
hawk(タカ)< havok
lark(ヒバリ)< laverok
o’clock(…時ちょうど)< of (the) clock
had(have の過去、過去分詞)< haved
その後、 /ɛː/ の音は /ɛ/ と短くなり、現在の /héd/ の発音になりました。

 

印欧祖語の *kaput-(頭)に基づく語には、ラテン語の caput(頭)があります。そこから出た語に cap(帽子)、captain(キャプテン)、capital(首都、大文字)、chapter(章)、chef(シェフ)、chief(長)、kerchief(首などに巻く布)、mischief(イタズラ) 、achieve(成し遂げる)などがあります!

 

ちなみに、 head には neck(首)も含まれていますので、「首を縦にふる」は nod one’s head、「首を横にふる」は shake one’s head のように head を使います。

 

また、head には組織などの「トップ= 頭」の意味もありますね。 headquarters(本部、本社)、headmaster(校長)、headline(新聞などの見出し)などに使われています。

2026.10.27
カテゴリー: 教室だより

2026.10.27 #210 “go”

2026.10.27 #210 “go”

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第210回は “go” 「行く」です。

 

古英語期から見られる英語本来語です。
古英語では gān の綴りで、「歩く、行く、進む」を表しました。印欧祖語の *ghē- (放つ、行かせる、行く)に基づいています。(/gh/ → /g/ の音の変化は「グリムの法則」で説明できます)

 

現在、go の活用は go – went – gone となりますが、なぜか過去形のみ、形がまったく別物です。
これは中英語期に go と似たような意味を持つ動詞 wend(向かう)の過去形 went が go の過去形に入り込んでしまったのです!やがて、wend はあまり使われなくなりましたが、現在でも wend – wended – wended の規則動詞(?)として、かろうじて残っているようです。

 

では、古英語ではどうだったのでしょう?
gān は過去形、過去分詞形が ēode, ġegān でした。あれ⁇ やはり古英語でも過去形だけが異なっていました!ēode はどこから来たんだい?
…これは残念ながらわかっておりません。でもなぜいつも過去形だけが違う形なのかナゾですね。

 

印欧祖語の *ghē- (放つ、行かせる、行く)に基づく他の語には英語本来語で ago (…前に)、forego(先に行く)、forgo(…なしで済ませる)、ラテン語由来で heir(相続人)、inherit(相続する)、heritage(遺産)などがあります。