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教室日誌一覧

2026.10.20
カテゴリー: 教室だより

2026.10.20 #203 “watch”

2026.10.20 #203 “watch”

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第203回は “watch” 「じっと見る」「腕時計」です。

 

古英語期から見られる英語本来語です。
古英語では *wæċċan (一晩中起きている)で、wake(目を覚ます、目を覚ましている)と同じ語源です。印欧祖語の *weg-(活発な、強い)に基づいています。

 

動詞としては、古英語の頃は「(祈りなどのために)一晩中起きている」の意味でした。これはまさに wake の状態ですね!
これが中英語期になると、「(夜通し)見張りをする」の意味となりました。ん?これどこかでやったことがあるぞ。
#23でやった wait「待つ」と同じです。wait は古フランス語から入ってきましたが、「待ち伏せする、見張る」の意味でした。そして、やはり語源は同じ印欧祖語の *weg-(活発な、強い)に基づいていました!

 

現在は「夜通し」と「任務」ではなくなり、「(動きや変化するものを)じっと見る」「注意して見る」となりました。よいこのみんなにおなじみなのは watch TV、watch a movie ですね。

 

名詞としても古英語から使われていました。古英語期での意味は「徹夜、徹夜の祈り、見張り」と「夜中の時間」でした。

 

中英語期になると「徹夜」と「祈り」はなくなり、「見張り」「夜中の時間」の意味となりました。現在では「腕時計」「監視」の意味となっていますが、「腕時計」は「船で見張りをしている人が使っていた携帯用の時計」から発達したようです。

 

上でも触れましたが、印欧祖語の *weg-(活発な、強い)に基づく語には、watch「じっと見る、腕時計」、wake「目を覚ます」、wait「待つ」の他にラテン語由来で vegetable「野菜」、surveillance「監視」、vigor「活力」、witch「魔女」、wicked「邪悪な」などがあります。

2026.10.19
カテゴリー: 教室だより

2026.10.19 #202 “tear”

2026.10.19 #202 “tear”

大きなイベントが終わり、ようやく肩の荷が下りた感じですが、生徒も私も疲れていた今日のレッスン(ー ー)

 

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第202回は “tear” 「涙」です。

 

古英語期から見られる英語本来語です。
古英語から綴りもほぼそのまま、意味も変わらず tēar 「涙」で、印欧祖語の *dakru-(涙)に基づいています。この印欧祖語とは見た目はまったく違うように見えますが、「グリムの法則」によって /d/ → /t/, /k/ → /x/ → /h/ と音が変化し、ゲルマン語では *tahr-、古英語で *teahr → tear となりました。

 

tear は「涙」以外に、「引き裂く、破る」もあります。
こちらも古英語からある英語本来語ですが、語源が異なる別の語です。たまたま綴りが同じになってしまったのですね。
古英語では teran で、印欧祖語の *der-(裂く)に基づいています。強変化動詞(不規則動詞)で、原形 teran – 過去単数形 tær – 過去複数形 tǣron – 過去分詞形 toren の活用でした。現在は tear – tore – torn です。

 

また見た目は同じでも発音は異なります
「涙」は tear /tíər/
「引き裂く」は tear /téər/
と発音します。

2026.10.18
カテゴリー: 教室だより

2026.10.18 #201 “science / scientist”

2026.10.18 #201 “science / scientist”

ハロウィンパーティー当日!

 

「イベント情報」もご覧ください!

 

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第201回は “science / scientist” 「科学、自然科学」「科学者」です。

 

今から700年くらい前の14世紀にフランス語 science から入ってきました。そのもとは、ラテン語の動詞 scīre(知る)の現在分詞である sciēns からできた名詞 scientia(知ること、知識)です。

 

印欧祖語の *skei-(切る、分割する)に基づいています。日本語でも同じように「物事を切って分析する」→「わかる」となるように意味が発達したものです。

 

science はもともと「知識」の意味でしたが、英語に入って「すべての学問、科学」という意味で使われました。「自然科学」の意味で使われるようになったのは18世紀に入ってからです。
さらに19世紀になって scientist「科学者」が使われるようになりました。

 

印欧祖語の *skei-(切る、分割する)に基づく語には、英語本来語で shed(落とす、減らす)、古ノルド語由来で ski(スキー)、ラテン語由来では nice(良い、素敵な ← 劇的に意味が変化した語。後述します)、conscience(良心)、conscious(気づいている)、ギリシア語由来では schedule(スケジュール)などがあります。

 

もともと英語には「知識」を表す語として knowledge(古英語から)、knowing(中英語から)もありましたが、science も入ってきました。
knowledge や knowing は「(一般的な)知識」であったのに対して、science は「科学」の分野の知識に意味が特定されたからなんですね。