『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第175回は “laugh” 「(声を出して)笑う」です。
古英語期より見られる英語本来語です。
古英語では hlæhhan, hliehhan の綴りで、印欧祖語の *kleg-(音がする、泣く)に基づいています。これがゲルマン語では *hlah- となりました。/k/ → /x/ の音の変化は「グリムの法則」によります。
そして古英語期に語頭の h が落ちて、l から始まるようになりました。
loud (うるさい) ← 古英語 hlūd
ring(指輪)← 古英語 hring
も同じような変化をしています。
また、laugh の語末の gh は、最初 /x/ の音でしたが、後に変化して /f/ となりました。gh が /f/ になるのは他にも laughter(笑い)、cough(咳)、enough(十分な)、tough(丈夫な)などがありますが、これらも laugh と同じように /x/ から /f/ の音へと変化したものです。
laugh は「声に出してゲラゲラ笑う」の意味ですので、「微笑む」のは smile ですね。ちなみに、英文のメールなどで、日本語の(笑)、w、(草)にあたるのは lolですが、laughing out loud の頭文字です。
シルバーウィーク3日めですが、台風25号が関東地方を直撃しているようです。皆さま、ご無事でしょうか。
本日は高校生クラスの振替レッスンを行いました。レッスンを忘れていて、慌てて家を飛び出してきた子が、スニーカーを左右違うのを履いてきてしまいました(^_^)
『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第174回は “July” 「7月」です。
古英語期に古フランス語 julie, jule、ラテン語 Jūlius (ユリウスの月)から入ってきました。 Julius Caesar の誕生月にちなみ、命名されました。
古英語期の英語本来語では Æfterra Lida(liþa se æfterra) (温暖な6月と7月の後半)のように呼ばれていましたが、古英語後期にはラテン語名 lulius が使われるようになりました。
古代ローマの暦では1年が Martius(マルスの月 = March)で始まっていましたので、July は Quintilis 「5番めの月」と呼ばれていましたが、紀元前46年、ユリウス・カエサルの時代に暦の改訂が行われました。ここで1年は365日となり、さらに4年に1度のうるう年「ユリウス暦」が導入されました。
カエサルの暗殺後、カエサルを記念して誕生月である7月が lulius (ユリウスの月 = July)となったのです。
『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第173回は “impress” 「印象づける、感銘を与える」です。
今から700年くらい前の中英語期に古フランス語 impresser, empresser(押し付ける)より入ってきました。ラテン語の imprimere(押し付ける)の過去分詞形 impressus に由来します。文字通り im- (中に) + press(押し込む)がもとの意味です。
最初は「(痕が残るように)押し付ける」の意味でしたが、次第に「痕」に焦点があたり「痕を付ける」となり、さらには「感銘を与える」の意味へと変化しました。
名詞形impression も同じ頃にフランス語から入ってきました。「押し付けること、しるし」より「印象、感銘」また first impression 「初刷」のような「印刷」の意味もあります。
形容詞 impressive 「印象的な」は16世紀に見られます。
「心の中に押し付ける → 印象、感銘を与える」
…という図式がなんとも印象的な語でした。