深夜のW杯ブラジル戦を観て、やや寝不足。
今日は小学4年生から良い質問。
「同じ /f/ の音を表わすのに、(綴りが) f になるのと ph になるのはなんで?」
いいところに気づいたね〜。これが普段やっている「語源」の違いだよ!
「小学生と学ぶ英語の語源」第91回は “tall”「背が高い」です。
中英語期に tal(le), tale (素早い、品の良い、勇敢な、大きい)との意味で見られますが、実は語源はよくわかっていません。現在の「背が高い」の意味は500年くらい前から見られています。
古英語 (ġe)tæl(素早い)からきているとの説が有力なようです。意味の変化としては「大きい」「勇敢な」が「背が高い」に変わったというものです。
あるいは、ウェールズ語 tal(背が高い)の影響からとの指摘もあります。
tall は意味が変化しただけでなく、発音も変わっています。
最初は /tal/ の発音だったのが、/taʊl/ となり、現在の /tɔ́ːl/ へと変化しました。これについては、talk で見たのと同じです。
ところで「(高さが)高い」を表わす tall と high はうまく使いこなせますか?
tall 縦に細長く「高い」ことを表す(⇔ short)
high 普通より丈が長く「高い」こと、または「高い」位置にあることを表す(⇔ low)
『ジーニアス英和辞典』第6版 “tall”
人や木、建物、煙突などは細長く高いので “tall”
山、天井、空、などは高いところにあるので “high”
のイメージですね。でも building は tall も high も両方使われるようです。
新しい週の始まりです。2026年ももう半年が過ぎようとしています。早いですね〜(^^;;
「小学生と学ぶ英語の語源」第90回は “sale” 「販売、売り上げ、特売」です。
古英語期に古ノルド語 sala(移転、譲渡)から入ってきました。中英語の綴りではすでに sale となっており、印欧祖語の *sel- (取る、つかむ)に基づいています。
動詞の sell 「売る」は英語本来語ですが、同じ語源の*sel- から出ています。sell はまた後ほど登場します!
sale は古英語期から「販売」の意味でしたが、「特売、セール」の意味は意外にも新しく、今から150年くらい前からよく使われるようになりました。
街でよく見かける表現として on sale (売り出し中)、for sale (売り物の) などがありますね。
また sale は数えられる名詞(可算名詞)、数えられない名詞(不可算名詞)の両方で使います。
特に -s がつくと、「販売」だけでなく「売上高」「営業部」のような意味にもなります。「店員さん」は salesperson や salesclerk のように言います。
「小学生と学ぶ英語の語源」第89回は “raise”「上げる、挙げる、育てる」です。
古ノルド語から入ってきた言葉で、中英語期から見られます。
中英語での綴りは reise(n) で古ノルド語 reisa(人や動物をまっすぐ立たせる)に由来します。
古英語期には rear「立てる、育てる」(古英語では rǣran)という raise と同じ古ノルド語由来の語がありましたが、raise の方が多く使われるようになりました。
rear は今でも「育てる、飼育する」の意味で残っていますが、もうひとつの意味「後ろ、後方」の方が一般的ですね。ちなみに rear「後ろ」はフランス語 rerewarde(後ろ)から入った別の語です。
raise は「(物を)持ち上げる」「(手を)挙げる」「(賃金などを)上げる」「(倒れた人や物を)立てる、起こす」「(資金などを)集める」「(人や動物を)育てる」などの意味がありますが、よく似ていて間違えやすいのが rise「上がる、立ち上がる、昇る」です。
そうです!自分が「立つ」rise が自動詞、何かを「立たせる」raise が他動詞と呼ばれます。
rear も raise もゲルマン祖語(英語や古ノルド語のお父さん)の *raizjan(上げる)に基づいています。
一方、rise はゲルマン祖語の *risan(上がる)からきていますので、間違えやすい原因は、ご先祖様から似ている!ってことですね(^^)