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2021年5月25日
カテゴリー: 教室だより
2021年5月号「H君の話」

1年前の春、中学生のH君はお母さんと一緒に体験レッスンに来てくれました。

 

最初にこちらから“Hello!”と挨拶しましたが、H君からの返事はありませんでした。

緊張しているのかと思い、もう一度言いましたが、H君はやはり沈黙したまま。

それならばレッスンの中で会話のきっかけをつかめばいいだろうと思いなおし、とりあえずレッスンを開始したものの、その後も私が一方的に話しているだけでした。

どうしよう…と焦る気持ちだけで、H君からは全く反応のないまま、体験レッスンは終了。

 

その後お母さんとお話したところ、H君はとても人見知りとのことでした。そして学校の成績は、英語以外はほぼ90点以上で、英語だけが足を引っ張っていることがわかりました。そんなH君に、学校の先生がECCを勧めてくださったそうで(ありがとうございます!)言葉を交わすことがないままでしたが、ひとまず入学頂くことになりました。

 

4月に入ると、まもなく緊急事態宣言発令となり、3週間ほどオンラインでのレッスンを余儀なくされました。そんなこともあり、面と向かって話せるようになったのは5月以降でした。H君は文法プラスのレッスンもとってくれていましたので、一緒にいる時間が長かったことから、徐々に挨拶も普通にできるようになりましたし、話もしてくれるようになりました。英語は単語の綴りがやや苦手でしたが、文法などの理解は早く、素直に説明を聞き入れてくれたため、どんどん力がついていくのがわかりました。気づくと2学期にはテストの点数も20点くらいアップしていました。

 

そんなH君の1年後です。

 

最初は“Hello.”も言えなかったのがウソのように、今ではレッスンに少し早めに来たとき、前のクラスの小学生の算数のプリントを見て、後輩にわかりやすく解き方を説明してくれる優しいお兄さんです。自身の英文法の問題集では、和文英訳もスラスラと書けるようになってきました。そして先日、なんと最近のテストで「5教科の中で英語が一番点数高かった!」と報告してくれました。

 

…日々いろいろな出来事がありますが、何より嬉しく、私を幸せにしてくれた出来事でした。

 

子どもたちの力は本当に素晴らしいです。