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いまでも忘れられない話があります。
あるフィリピンの先生とお話をしたときのこと。そのフィリピンの先生は、まだ若く大学生。普通の気さくな明るい先生だったんですけど。日本の事について話をしていると、なんでも昔、お父さんが日本でタクシーの運転手をしていたとのこと。そして、そのお金で仕送りをしてくれて、妹とその先生は私立の学校に通い、英語を学んだそうです。
そのあと、お父さんがフィリピンに帰ってくると、収入が減り、姉妹は公立の学校へ戻ったそう。そしてまたお父さんが海外に働きに出て、お金を送ってくれると、私立の学校に戻り…というのを繰り返していたとのこと。そしていま、彼女のお母さんはサウジアラビア(!)で住み込みで働いていて、仕送りをしているそう。そしてそのおかげで自分たちは大学に行けているのだと。よい教育を受けさせてくれた両親に感謝していると言っていました。
はるか遠くの国まで出稼ぎにまで行って、子供たちの教育費に費やす彼女のお父さんとお母さん。同じ子供を持つ親として、なんだか頭が下がる思いでした。自分にそこまでできるだろうか。覚悟があるだろうか。(いやいや単身サウジアラビアは絶対無理です。。)
そして、我が家の子供達に(というか日本の子供達に)、お金の事情で私立と公立を行ったり来たりさせられるだろうか。それを『感謝する』といってもらえるだろうか。
世の中、がんばっている人たちは本当にたくさんいる。頑張っている人たちみんなにエールを送りたくなると同時に、日本社会の豊かさに心から感謝した瞬間でした。