やる気がなくなった時の魔法の質問
「目的と手段」
お子さんが何かに取り組むとき、「何のためにやっているのか」を意識できているでしょうか?
目的に気づくことは、目の前の目標に迷ったときだけでなく、やる気が出ないときにもとても効果的です。今日はそんなお話をしたいと思います。
私の教室では、子どもたちが毎日英語に触れる習慣をつけるために、英語の音読アプリを活用しています。子どもたちはこのアプリを通して、英語力を伸ばすとともに、「毎日続ける」という習慣も育ててほしいと願っています。
アプリには「毎月のMVP(最優秀賞)」という制度があり、多くの子どもたちがそれを目指して、ほぼ毎日取り組んでいます。
そんな中、ある男の子が、うっかりアプリをするのを忘れてしまい、せっかく続いていた記録が途切れてしまいました。とてもショックを受けた彼は「もうやらない。来月からまたやる」と、ぽつり。
その気持ち、私もよくわかります。実は私自身も同じアプリを使っていて、記録が続いているかどうか、気になりますし、うっかり忘れると落ち込むタイプです。
でも、ここで大切なのは「目的と手段を取り違えないこと」。
私は彼にそっと問いかけました。
「このアプリをやる目的は何だったかな?」
すると彼は少し考えてから「MVPをとるため」と答えました。
本来の目的は、英語力をつけること、そして毎日英語に触れる習慣を身につけることのはず。MVPはあくまでそれを楽しく続けるためのひとつの手段であり、目印です。記録が途切れても、英語に触れることの価値は変わりません。
私は彼の「来月からやる」という決断も尊重し、見守ることにしました。
ただ、もし声をかけるとしたら、こんなふうに伝えたいなと思います。
「記録は途切れても、英語を好きでい続ける気持ちは途切れてないよね。今日からまた英語に触れるって、いつでもできるんだよ」
子どもたちはときどき、目の前の目標にとらわれすぎて、本来の目的を見失うことがあります。そして、やる気が出ないときこそ「何のためにやっていたんだっけ?」と思い出すことで、また前に進めることもあります。
ぜひ、ご家庭でもお子さんが「やりたくない」「もういいや」と感じているときこそ、「何のためにそれをやってたのかな?」と、そっと声をかけてみてください。
あなたのお子さんは、今どんな目的で取り組んでいるでしょうか?
そして、その目的はお子さん自身もちゃんと覚えていますか?
今一度、親子で確認してみるのも、きっといい時間になると思います。
私も、やる気が出ないとき、自分に問いかけています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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