「英語のふりがな」は悪なのか?~私にとっては、“補助輪”でした~
英語教育では、「英語にふりがなを振ってはいけない」という考え方があります。
もちろん、その考え方も分かります。
カタカナで覚えてしまうと、日本語っぽい発音が固定されてしまうことがあるからです。
だから、「最初から英語の音で覚えよう」という先生方の考えも、とても大切だと思います。
ただ、私は、自分自身の学び直しの経験から、「ふりがなは絶対悪」とは思っていません。
むしろ、ある時期の学習者にとっては、“補助輪”のような役割があると感じています。
楽しく身に付けたアルク教材
25年前、私は、英語の発音を学ぶためにアルクの教材を使っていました。
実は、私はもともと英語が苦手でした。
大人になってからの学び直しです。
そんな私にとって、アルクはまさに「英語学習の友」でした。
特に印象に残っているのが、『英語で歌おう!』のシリーズです。今も販売されています。
ビートルズ編、ポップス編、女性ボーカル編など、いろいろありました。
ページを開いて驚きました。英語の歌詞にはフリガナが振ってありましたから。
私は、ふりがなを振るなという教育を受けていました。
よく読むと、私の知っているカタカナ英語ではないのです。
単なるローマ字読みではない、“英語の音に近づけるためのカタカナ”が使われていたのです。
英語特有のリズムや発音を、音楽を通して自然に身につけられるよう工夫されていました。
これは、「カタカナ英語を覚えさせる」というより、
「日本人が英語の音に近づくための橋渡し」
だったのだと思います。
私は夢中になって、聞いて歌いました。
とても楽しくて、何曲か暗唱して、カラオケで歌った思い出があります。
英辞郎のカタカナ表記にも助けられました
アルクといえば、私は今でも 英辞郎 on the WEB をよく使います。
実は英辞郎にも、カタカナの発音表記があります。
これが、私にはとても分かりやすかったのです。
例えば、ただの日本語読みではなく、
「ここは音がつながるんだな」
「ここは弱く読むんだな」
という感覚が、一目で伝わってきました。
もちろん、カタカナだけで完璧な発音になるわけではありません。
でも、「英語の音ってこう流れるんだ」という入口として、とても助けられました。
英辞郎はこちらです。
https://eow.alc.co.jp/
私は「補助輪」だと思っています
私は、英語のふりがなは“補助輪”に近いと思っています。
特に、小学2年生~中学1年生ぐらいの英語初心者には、有効な場合があると感じています。
この頃になると、子どもたちの周りには、すでにカタカナ英語があふれています。
だから、英語をそのまま音として聞く前に、
「知っているカタカナに当てはめよう」
としてしまうことがあります。
そんな時に、
●音がつながる
●少し弱くなる
●英語らしく流れる
ということを、補助的に示してあげると、助けになる子がいます。
例えば、
want to → ワント トゥ
ではなく、
want to → ワントゥ
のように、「つながる感じ」を見せるだけでも違います。
ただし、ずっと必要なわけではありません
もちろん、ずっとふりがなに頼り続けるのが良いとは思っていません。
フォニックスや、リンキング、リダクションなどが少しずつ分かってきたら、補助輪は外れていくべきだと思います。
また、幼児期から英語に触れてきた子どもたちは、そもそもカタカナを必要としないことも多いです。
英語を最初から「音」として受け取れるからです。
だから私は、
「絶対にふりがなを使うべき」
とも、
「絶対に禁止すべき」
とも思っていません。
学び方は、本当に人それぞれです。
大切なのは、「どう英語の音に近づくか」
私自身は、アルク教材や英辞郎に助けられながら、英語を学び直しました。
だからこそ思うのです。
大切なのは、
「ふりがなを禁止するかどうか」
ではなく、
「どうすれば英語の音に近づけるか」
なのではないかな、と。
私にとって、あの“工夫されたカタカナ”は、英語への橋を渡るための補助輪でした。
