「小学生と学ぶ英語の語源」第87回は “often”「よく、たびたび」です。
この語もそれこそ「よく」子どもたちから質問がきます!
ひとつには「発音しないのになんであるの?」という “t” の存在。
もうひとつは「しばしば」と訳す日本語。「しばしばってなに?」というものです。
古英語期からある英語本来語 oft(しばしば)の語尾に -en がついてできた語です。これは often の反意語である seldom(めったに~ない)の中英語の綴り selden の語尾 -en の影響で、中英語期に oft にも -en がくっついてしまったようです!(このような作用を「類推」と呼びます)
そして問題の “t” は、もとの単語が oft ですから /t/ は発音されていましたし、そもそも古英語では書かれている文字はすべて発音されていました。
しかし、中英語期に often となったときに、より発音しやすいように語中の音が発音されなくなることが起きました。他にも Wednesday の /d/ と /e/、half の /l/、talk の /l/ などがそうです。
しかし、最近では /t/ を発音する人がまた増えてきているようです。以前、小6のクラスでこの話をしたときに「じゃあ、みんなで “オフトゥン” って発音すれば、教科書の発音も変わっていくかもな」という意見が出ました。
また小学生には「”しばしば”って日本語がわかりづらい」との意見が多く、私は「よく、たびたび、しょっちゅう」と言うようにしています。
often と 同じ意味の語に frequently がありますね。こちらは中英語期にフランス語から入ってきました。おもしろいことに英語本来語でも often と同じ意味の語があります。 oftentimes 「よく、たびたび」で、イギリスではもう使われなくなったようですが、アメリカでは残っているようですよ。これは sometimes との類推!?でできた感じがしますね。なんか、ヘン笑
朝から雨の肌寒い1日でした。風邪をひいて体調を崩している子も何人かいるようです。
確か2年前の「教室だより」にも書いた気がするのですが…。
PF(小1〜2年生) クラスで detective (探偵) という語が出てきますが、誰1人としてこの語をきちんと発音できません!特に1年生に「ディテクティヴ」は言えません。
言い間違えがあまりにもカワイイのですが、どうしたらいいでしょう!笑
「小学生と学ぶ英語の語源」第86回は “near / next” 「近く」「次の、隣の」+ “neighbor” 「近所の人」です。この記事の元となっている『英語語源ハンドブック』では3単語が仲良く並んでいますが、とりあえずタイトルは2語でいきます。
さて、なぜこの2つの単語が並んでいるのでしょうね~
near は古英語期からある英語本来語です。
古英語での綴りは nēar で、nēah, nēh(近い)の比較級の形でした。
next も古英語期からある英語本来語です。「いちばん近くの、次の」の意味で、古英語での綴りは nēxt, nēhst と、nēah, nēh (近い)の最上級でした。
あれ?そうです!今では別々の形容詞、副詞(near は前置詞も)として使われていますが、もともとは nigh(近い)の比較級、最上級が near, next だったのです。これはオドロキですね!
near「近い、近く」は現在では nearer(より近い)- nearest(最も近い)と比較級、最上級が使われていますね。ですから nearer は二重比較級の形をしていることになります。そして最上級には nearest が使われていることから、next はもう最上級としては使われなくなり、「次の、隣の」という意味で使われています。ちなみに next には比較級、最上級はありません。
nigh /nai/ (近い)は現在ではあまり使われていませんが、neighbor「近所の人」の前半部分に存在しています!neighbor(⦅英⦆neighbour)は neigh(< nigh 近くの)+ bo(u)r (住人)が合わさってできた語です。neighbour も古英語の時代から使われている語ですよ。
英語の語源を知ると、いろいろな単語が結びついておもしろいですねると、いろいろな単語が結びついておもしろいですね。
夜、レッスンが終わった後、教室の外で何やら光るものを見た。な、なんだ⁇
…と思ったら、なんと!
ホタルでした!こんなところで見れるなんて!1匹だけでしたが、ここで見たのは初めてです!
「小学生と学ぶ英語の語源」第85回は “main”「主要な、主な」です。
古英語期から見られる英語本来語です。
古英語では mæġen の綴りで「力」を意味していました。これは印欧祖語の *magh-(~できる、力を持つ)に基づいています。
*magh- からできた他の言葉として、助動詞の may / might があります。今は「~してもよい、~かもしれない」の意味で使われる助動詞ですが、昔は「~できる」の意味でした。
古英語で mæġen(力)は名詞でしたが、mæġenstan(巨大な石)やmæġenstrengþu(強力な力)のような複合語をつくりました。そこから「巨大な」「強力な」といった形容詞的な使い方が始まったものと考えられています。それが「程度が大きい」「主要な」という意味に発達しました。
「主要な」というと major という語もありますね。近々登場しますので、改めてそちらをご覧ください!
また、main は形容詞としての用法がメインです(笑)が、名詞でも使われています。
今は「力」の意味ではなく、「(ガス、水道、電気の)本管、主線」の意味になっています。この意味は今から300年くらい前の18世紀から出てきていますよ。