2026.8.17 #139 “visit / visitor”
『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第139回は “visit / visitor” 「訪れる、訪問者」です。
visit は今から700年くらい前の13世紀後半に古フランス語 visiter (会いに行く)より入ってきました。これはラテン語 vīdere (見る) からできた vīsere (見に行く、会いに行く) に基づいています。
中英語期には vísíte(n) の綴りで、英語に入った当初は「神が人間を祝福するために訪れる」の意味で使われていました。その後は、神ではなく人が「病人を見舞う」「友人などを訪れる」という意味になりました。
名詞としては17世紀に「訪問」として登場しています。
また visitor は17世紀にアングロ・ノルマン語(中世のイングランドで支配階級の人たちが使っていたフランス語) visitour から「来訪者、訪問客」として入ってきました。18世紀には「観光客」の意味も見られています。
visitor の語尾の -or は「…する人」の意味です。(「行為者接尾辞」と言います!)英語で「…する人」は -er と -or の2種類がありますが、使い分けが難しいですね。
-er は英語で「…する人」として最も多く使われています。
singer, player, dancer, teacher, writer,…など、「英語本来語」につくのが多いです。
-or は他の言語から入ってきた語、特にラテン語由来の語が多いです。
doctor, sailor, author, editor, professor, ambassador, など、威信や威厳のようなものが感じられますね。
visitor は最初 visiter の形で入ってきましたが、やがて visitor となりました。
やはりラテン語の威厳を保ちたかったのでしょうか?
