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2026.9.19
カテゴリー: 教室だより

2026.9.19 #172 “have”

2026.9.19 #172 “have”

今日からシルバーウィークに突入ですが、本日は通常レッスンです。

 

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第172回は “have” 「持っている、手に入れる、(人に)…させる」です。

 

古英語期から見られる英語本来語です。
古英語では habban の綴りで「持つ、手に入れる、(…の状態に)おく、(人に)…させる」の意味でした。

 

印欧祖語の *kap-(つかむ)に基づいています。/k/ → /x/,  /p/ → /f/ の音の変化は「グリムの法則」に当てはまります。さらに最終的には /x/→ /h/, /f/ → /v/ へと変化しました。

 

一般動詞としての have には「持つ、手に入れる、(…の状態に)おく、(人に)…させる」の意味が古英語期からありました。現在は have – had – had の不規則変化の動詞ですが、過去形・過去分詞語尾の -d は規則変化動詞の語尾であったため、今から300年くらい前の初期近代英語期までは have – haved – haved のような規則変化でした。これと並行して中英語期に /v/ の音が落ちた形も発達し、やがてこちらの不規則変化が正式な活用形となりました。make も同じ発達をしています。

 

一方、完了形を作る助動詞としての have も古英語期に発達しています。
I have some money saved.
(貯められた状態のお金をいくらか持っている)
I have the book in a written condition.
(書かれた状態の本を持っている)
の形であったものが、完了を表わす助動詞として発達しました。(このように意味を持つ語が、意味を持たない助動詞のように使われるようになることを「文法化」と言います)

 

また、have to 「…しなければならない」は16世紀末から見られます。
I have something to do. (することがある)
が I have to do something. の語順でも使われるようになり、have to が「しなければならない」と解釈されるようになったようです。これも「文法化」ですね。

 

印欧祖語の *kap-(つかむ)に基づく語は他にも本来語で behave(振る舞う)、heave(持ち上げる)、heavy(重い)、hawk(鷹)などがあります。
古ノルド語由来では haven(港)、ラテン語由来では captive(捕らえられた)、catch(捕まえる)、chase(追いかける)、cop(警官)、cable(ケーブル)、capacity(収容力、能力)、capable(力量のある)、accept(受け入れる)、receive(受け取る)、recover(取り戻す)、occupy(占める)、participate(参加する)、except(…を除いて)、deceive(だます)

 

…などなど。たくさんありすぎです(^^;)
さすが have 仲間です。