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教室日誌一覧

2026.8.28
カテゴリー: 教室だより

2026.8.28 #150 “importance / important”

2026.8.28 #150 “importance / important”

今日は年長さんのクラスで、未満児の妹さんが見学に来てくれ、お姉ちゃんと一緒に歌ったり踊ったりしてくれました。

 

驚いたのは、アルファベットの持つレターサウンドを歌にしたものを、上手に歌ってくれていたこと。これまでは小文字やレターサウンドは、幼児さんには難しいと思われ、導入に至ったのは、僅か数年前です。今では、幼児さんでも小文字をスラスラ読める子もいますし、音も理解しています。

 

大切なのは「これは難しいから…」と、大人が制限しないことですね。興味を持てば、3歳児だって楽しんで歌えています。

 

今日は小学校5〜6年生に「be動詞は4つの異なった語源の単語が合わさってできている」ことを説明しましたが、みんな理解してくれたようです。

 

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第150回は “importance / important” 「重要性、重要な」です。

 

まずは形容詞 important (重要な)から。
今から600年くらい前の15世紀半ばにフランス語 important から、またはラテン語 importāre (im- + portāre : 中に運び入れる) の現在分詞 importantem から入ってきました。

 

名詞 importance (重要性)は、それよりも約半世紀遅れてフランス語 importance, ラテン語 importantia から入ってきました。

 

もとの意味は「中に運び入れる」でしたが、そこから「重大な結果をもたらす」の意味となり、英語に入ったときにはすでに現在の「重大な、重要な」の意味になっていました。

 

ラテン語のportāre (=port 「運び入れる」)に基づく他の単語には
import (輸入する) = im- (中に) + port (運ぶ)
export (輸出する) = ex- (外に) + port (運ぶ)
report (報告する) = re- (元のところに) + port (運ぶ)
support (支える) = sup- (下から) + port (運ぶ)
portable (携帯用の)= port (運ぶ)+ -able (できる)
などがあります。

2026.8.27
カテゴリー: 教室だより

2026.8.27 #149 “hat”

2026.8.27 #149 “hat”

今日も朝から雨が降り続きました。それでも石川県、富山県から比べたら大した量ではないと思います。被害に遭われた皆さまは本当に大変なことです。

 

地球のあちこちで異変が起きているのが気になります。

 

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第149回は “hat” 「帽子」です。

 

古英語期から見られる英語本来語です。
古英語での綴りは hæt(t) で「ふちのある帽子」を表していましたので、文字が変わっただけで発音も意味も変わっていませんね。

 

印欧祖語の *kādh- (覆う) に基づいています。この語からきている語に heed (注意を払う) があります。 heed は(覆う→護る→護ろうとする→気をつける) という意味変化をしたと考えられます。warn (警告する) は印欧祖語の *wer- (覆う) に基づいていますが、(覆う→護る→護ろうとする→警告する)と、heed と同様の意味の発達をしたと考えられています。

 

また hood (フード) もあります。hood も頭を覆い隠すものですね。ちなみに、日本語の「パーカー」は “hoody / hoodie” と言いますよ。

 

heed もhood も発音は「大母音推移」により変化しています。 heed は /heːd/ から /hiːd/ に、hood は /ho:d/ から /hu:d/ へと変わりました。 hood はさらに音が短くなり、現在は /hʊd/ の発音です。これも日本語と違いますね。

 

ところで hat 「ふちのある帽子」ですので、「ふちのない帽子」 cap ですね。
また hat は枢機卿(すうききょう)というローマ・カトリック教会のエライ人のかぶっている帽子も表しますので、そこから「肩書き、役職」の意味もあります。

 

またサッカーやホッケーの hat trick 「ハット・トリック(1人の選手が1試合で3点ゴールすること)」は、賞として帽子を贈ることからこのように呼ばれています。

 

hat と似ている単語に hut もあります。こちらは「小屋」の意味で、16世紀にフランス語 hutte から入っています。「ピザハット」はこっちの hut ですよ〜

2026.8.26
カテゴリー: 教室だより

2026.8.26 #148 “give / gift”

2026.8.26 #148 “give / gift”

本日の幼児クラスにて。これまで劇の役ぎめは、例え全員が同じ役を選んだとしても、基本的にやりたい子にやらせてきました。

 

ところが、最近少し気になっていたのが、その役をやりたい子の言葉がキツく、必ず誰かが泣くハメになること。…そんなわけで、今日から「強制ローテーション」に変更してみました。

 

結果、泣く子は現れず、みんなで仲良く手を繋いで帰って行きました。

 

一件落着。めでたしめでたし。

 

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第148回は “give / gift” 「与える、贈り物、才能」です。

 

give は古英語期から見られる英語本来語です。
古英語では ġi(e)fan、中英語では yive(n), yeve(n) と、最初の音は /j/ でしたが、古ノルド語 gefa の影響で /g/ の音となったと考えられています。
また ġiefan の f の発音は、前後の母音が有声音のため、 /f/ も /v/ と有声音になりました。そこで中英語期にはyive(n), yeve(n) に加え、give(n), geve(n) の綴りが見られています。

 

印欧祖語の *ghebh- / ghabh- (与える、受け取る)に基づいています。これに基づく語は give の他に英語本来語では forgive (許す)があります。フランス語・ラテン語由来では、ラテン語の habere (持つ、つかむ)に関連するable (できる)、debt (借金)、due (支払われるべき)、duty (義務)、endeavor (努力する)、exhibit (展示する)、habit (習慣)、habitat (生息地)、inhabit (居住する)、inhibit (抑制する)、prohibit (禁じる) など、同じに見えませんが、たくさんあります!

 

一方、gift は今から800年くらい前の13世紀に古ノルド語 giþt, gift「贈り物、天賦の才」から入ってきました。give とは別々なのが不思議ですね。
古英語にも ġift の語はありましたが、「結婚のときに新郎が新婦に渡す贈り物」または複数形で「結婚式」など、ゲルマン民族の風習を表わす特殊な意味で使われていたのです。ですから現在の意味の gift は古ノルド語に由来していると考えられます。

 

gift は「授けられた能力、天賦の才、生まれつきの才能」の意味も中英語期から使われていました。16世紀には「人に贈り物をする」「能力などを授ける」という動詞としても使われるようになりました。
17世紀頃から過去分詞が形容詞となった gifted 「天賦の才を持つ」もできました。

 

ちなみに「生まれつきの才能」の意味で talent もあります。こちらは古英語期にラテン語 talentum から入っています。当時は「タラント」という古代ギリシア、ローマなどの重さや通貨の単位でした。それが「才能」の意味で使われるようになったのは15世紀になってから。新約聖書『マタイによる福音書』の「タラントのたとえ話」の比喩からです。

 

<25:14> また天国は、ある人が旅に出るとき、その僕(しもべ)どもを呼んで、自分の財産を預けるようなものである。
<25:15> すなわち、それぞれの能力に応じて、ある者には五タラント、ある者には二タラント、ある者には一タラントを与えて、旅に出た。
<25:16> 五タラントを渡された者は、すぐに行って、それで商売をして、ほかに五タラントをもうけた。
<25:17> 二タラントの者も同様にして、ほかに二タラントをもうけた。
<25:18> しかし、一タラントを渡された者は、行って地を掘り、主人の金を隠しておいた。

 

新約聖書『マタイによる福音書』(25:14-18)口語訳 Wikipedia

 

旅から戻った主人は、お金を増やした最初の2人を「よくやった」と褒め、土に埋めて何もしなかった最後の1人を「怠け者」と怒ったそうです。
ここから「神から預かったタラント(お金)」=「神からひとそれぞれに与えられた能力や才能」という比喩として使われるようになったそうです。

 

テレビに出る「タレント」も「特別な才能のある人」の意味です。

 

語源の勉強、おもしろいですね!