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教室日誌一覧

2026.8.7
カテゴリー: 教室だより

2026.8.7 #129 “kitchen”

2026.8.7 #129 “kitchen”

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第129回は “kitchen”「キッチン、台所」です。

 

古英語期よりも前の紀元前後にローマ帝国の人々との交流を通じてラテン語 cocīna (料理する)から入ってきました。古英語の綴りは cyċene で、印欧祖語の *pekʷ- (調理する、熟す) の -kʷ の部分に基づいています。

 

印欧祖語の *pekʷ- (調理する、熟す) に基づく語には、2つの系統があります。
1つは「調理する」の意味からくるもので、kitchen の他にラテン語 cook (料理人、料理する)、フランス語 cuisine (料理)、 biscuit (ビスケット) (bis- 2 + cuit 調理する = 2度焼いたもの) などがあります。

 

もうひとつは「熟す」の意味からくるもので、ラテン語 apricot (あんず = 早い時期に熟す桃の意)、ギリシア語 pumpkin (カボチャ = 熟さないと食べられない)などがあります。

 

kitchen だけでなく、食べ物に関連する単語はかなり早い時期にラテン語からゲルマン語(英語のきょうだい言語たち!)の中に入っています。例えば wine (ワイン)、cheese (チーズ)、 butter (バター)、 plum (プラム)、 pea (エンドウ豆)、 pepper (コショウ)、 mint (ミント)、カップ(カップ)、 dish (皿)、 kettle (やかん)などです。

 

やはり生活に密接に繋がっている語は行き来しやすいのですね〜。特に食べ物に関する語は^_^

2026.8.6
カテゴリー: 教室だより

2026.8.6 #128 “juice”

2026.8.6 #128 “juice”

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第128回は “juice”「ジュース」です。

 

今から700年くらい前の14世紀に古フランス語 jus から入ってきました。ラテン語 jūs (植物の汁、液)からきており、印欧祖語の *yeuə-(混ぜる) に基づいています。

 

本来の意味は「果物や野菜から搾り出したスープ」の意味ですので、果汁が50%であったり、果汁がまったく含まれていないものは juice とは呼べないのです!日本語では果汁の有無に関わらず、なんでも「ジュース」と呼びますが、英語では果汁100%のものが juice、100%でない果汁飲料は soft drink、炭酸飲料は pop, soda などと呼び分けます。

 

また搾ったままの果汁と言えば nectar もあります。こちらはラテン語 nectar, ギリシア語 néktar からきており、「ギリシア神話の神々の飲む不老不死の酒」の意味です。nek- (死) + -tar (克服する)からできています。
現在では「花の蜜」「甘く美味しい飲み物」の意味で使われています。果物の nectarine (ネクタリン)は 「nectar のように甘い果物」の意味で17世紀に作られた語です。

 

印欧祖語の *yeuə-(混ぜる) に基づく語には、ギリシア語由来の enzyme (酵素)があります。 -zyme は「酵素、酵母」の意味ですので、サプリや化粧品でたまに耳にするのはcoenzyme (コエンザイム、補酵素)ですね。
co-(共に) + enzyme (酵素)で、酵素の働き(消化、代謝)を助けてくれるものです。

 

soft drink や pop, soda は砂糖を多く含んでおり、身体にはよくないですね。 juice や nectar を飲んで健康的な生活を送りましょう!

2026.8.5
カテゴリー: 教室だより

2026.8.5 #127 “impact”

2026.8.5 #127 “impact”

『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第127回は “impact” 「衝突する」「衝突、影響」です。

 

今から400年くらい前の17世紀にラテン語 impingere (打ち込む、押し付ける)の過去分詞 impactus から入ってきました。もとが過去分詞ですから、「押し付けられた」という形容詞であったものが動詞となったのです。

 

もとの意味は「ぎゅっと押し付ける」で、「衝突する」の意味で使われるようになったのは20世紀になってからです。

 

また名詞「衝突、衝撃」の意味は、動詞より早く18世紀末から見られ、さらに19世紀になってからは「強い影響」の意味でも使われるようになりました。

 

impact と似ている compact (ぎっしり詰まった) も、やはりラテン語の compingere (組み立てる、詰め込む)の過去分詞 compactus から compact という形容詞ができて、それが動詞「詰め込む」して使われるようになりました。しかし、こちらは形容詞「ぎっしり詰まった、こじんまりとした、小型の」の意味のままの方が残っていますね。

 

このように、形容詞だったものが動詞や名詞というように品詞が変わることを「品詞転換」と言います。
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