シルバーウィーク3日めですが、台風25号が関東地方を直撃しているようです。皆さま、ご無事でしょうか。
本日は高校生クラスの振替レッスンを行いました。レッスンを忘れていて、慌てて家を飛び出してきた子が、スニーカーを左右違うのを履いてきてしまいました(^_^)
『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第174回は “July” 「7月」です。
古英語期に古フランス語 julie, jule、ラテン語 Jūlius (ユリウスの月)から入ってきました。 Julius Caesar の誕生月にちなみ、命名されました。
古英語期の英語本来語では Æfterra Lida(liþa se æfterra) (温暖な6月と7月の後半)のように呼ばれていましたが、古英語後期にはラテン語名 lulius が使われるようになりました。
古代ローマの暦では1年が Martius(マルスの月 = March)で始まっていましたので、July は Quintilis 「5番めの月」と呼ばれていましたが、紀元前46年、ユリウス・カエサルの時代に暦の改訂が行われました。ここで1年は365日となり、さらに4年に1度のうるう年「ユリウス暦」が導入されました。
カエサルの暗殺後、カエサルを記念して誕生月である7月が lulius (ユリウスの月 = July)となったのです。
『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第173回は “impress” 「印象づける、感銘を与える」です。
今から700年くらい前の中英語期に古フランス語 impresser, empresser(押し付ける)より入ってきました。ラテン語の imprimere(押し付ける)の過去分詞形 impressus に由来します。文字通り im- (中に) + press(押し込む)がもとの意味です。
最初は「(痕が残るように)押し付ける」の意味でしたが、次第に「痕」に焦点があたり「痕を付ける」となり、さらには「感銘を与える」の意味へと変化しました。
名詞形impression も同じ頃にフランス語から入ってきました。「押し付けること、しるし」より「印象、感銘」また first impression 「初刷」のような「印刷」の意味もあります。
形容詞 impressive 「印象的な」は16世紀に見られます。
「心の中に押し付ける → 印象、感銘を与える」
…という図式がなんとも印象的な語でした。
今日からシルバーウィークに突入ですが、本日は通常レッスンです。
『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第172回は “have” 「持っている、手に入れる、(人に)…させる」です。
古英語期から見られる英語本来語です。
古英語では habban の綴りで「持つ、手に入れる、(…の状態に)おく、(人に)…させる」の意味でした。
印欧祖語の *kap-(つかむ)に基づいています。/k/ → /x/, /p/ → /f/ の音の変化は「グリムの法則」に当てはまります。さらに最終的には /x/→ /h/, /f/ → /v/ へと変化しました。
一般動詞としての have には「持つ、手に入れる、(…の状態に)おく、(人に)…させる」の意味が古英語期からありました。現在は have – had – had の不規則変化の動詞ですが、過去形・過去分詞語尾の -d は規則変化動詞の語尾であったため、今から300年くらい前の初期近代英語期までは have – haved – haved のような規則変化でした。これと並行して中英語期に /v/ の音が落ちた形も発達し、やがてこちらの不規則変化が正式な活用形となりました。make も同じ発達をしています。
一方、完了形を作る助動詞としての have も古英語期に発達しています。
I have some money saved.
(貯められた状態のお金をいくらか持っている)
I have the book in a written condition.
(書かれた状態の本を持っている)
の形であったものが、完了を表わす助動詞として発達しました。(このように意味を持つ語が、意味を持たない助動詞のように使われるようになることを「文法化」と言います)
また、have to 「…しなければならない」は16世紀末から見られます。
I have something to do. (することがある)
が I have to do something. の語順でも使われるようになり、have to が「しなければならない」と解釈されるようになったようです。これも「文法化」ですね。
印欧祖語の *kap-(つかむ)に基づく語は他にも本来語で behave(振る舞う)、heave(持ち上げる)、heavy(重い)、hawk(鷹)などがあります。
古ノルド語由来では haven(港)、ラテン語由来では captive(捕らえられた)、catch(捕まえる)、chase(追いかける)、cop(警官)、cable(ケーブル)、capacity(収容力、能力)、capable(力量のある)、accept(受け入れる)、receive(受け取る)、recover(取り戻す)、occupy(占める)、participate(参加する)、except(…を除いて)、deceive(だます)
…などなど。たくさんありすぎです(^^;)
さすが have 仲間です。