本日より2学期のレッスンが始まりました。子どもたちはまだ学校が夏休みのせいか、少し眠そうな表情の子もいましたが、元気な子どもたちに会えて嬉しかったです(^^)
『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第140回は “warm” 「暖かい、温める」です。
古英語期から見られる英語本来語です。
古英語では wearm の綴りで、当初より形容詞として「暖かい」、動詞としては werman「温める」、 wearmian「温まる」として使われていました。形容詞、他動詞、自動詞の綴りがすべて違ったのですね!
印欧祖語の *gʷher- (熱する) に基づいています。
ゲルマン語(英語のきょうだい言語) にも、オランダ語・ドイツ語 warm、古ノルド語 varmr のように見られています。
warm は「(気温・飲食物・衣服などが)暖かい」の意味ですが、そこから16世紀頃には「(人の)心が温かい、思いやりのある」や、18世紀には「(色が)暖かみのある、暖色系の」などの意味も出てきています。
warm weather (温暖な天気)
warm milk (温かい牛乳)
warm sweater (暖かいセーター)
a warm person (心の温かい人)
warm welcome (心のこもった歓迎)
warm colors (暖色)
印欧祖語の *gʷher- (熱する) に基づく語には他に、英語本来語で burn (燃やす、燃える)、ギリシア語由来では thermo- (熱の) で始まるthermometer (温度計)、thermos (魔法ビン)、thermostat (温度自動調整器)などがあります。
『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第139回は “visit / visitor” 「訪れる、訪問者」です。
visit は今から700年くらい前の13世紀後半に古フランス語 visiter (会いに行く)より入ってきました。これはラテン語 vīdere (見る) からできた vīsere (見に行く、会いに行く) に基づいています。
中英語期には vísíte(n) の綴りで、英語に入った当初は「神が人間を祝福するために訪れる」の意味で使われていました。その後は、神ではなく人が「病人を見舞う」「友人などを訪れる」という意味になりました。
名詞としては17世紀に「訪問」として登場しています。
また visitor は17世紀にアングロ・ノルマン語(中世のイングランドで支配階級の人たちが使っていたフランス語) visitour から「来訪者、訪問客」として入ってきました。18世紀には「観光客」の意味も見られています。
visitor の語尾の -or は「…する人」の意味です。(「行為者接尾辞」と言います!)英語で「…する人」は -er と -or の2種類がありますが、使い分けが難しいですね。
-er は英語で「…する人」として最も多く使われています。
singer, player, dancer, teacher, writer,…など、「英語本来語」につくのが多いです。
-or は他の言語から入ってきた語、特にラテン語由来の語が多いです。
doctor, sailor, author, editor, professor, ambassador, など、威信や威厳のようなものが感じられますね。
visitor は最初 visiter の形で入ってきましたが、やがて visitor となりました。
やはりラテン語の威厳を保ちたかったのでしょうか?
『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第138回は “until” 「…まで」です。
今から800年くらい前の12世紀に最初の記録が見られます。 un + till からできている語で、un- は古ノルド語の und- (…まで)、till は古英語期にやはり古ノルド語 til (…へ、…まで) から英語に入っていたものが合わさってできた語です。
until とtill 。どちらも「…まで」の意味ですが、どう違うの?
どちらも同じように使いますが、until の方が「一般的で堅い言い方」のようです。
前置詞では
untill / till now (今まで)
I waited untill / till noon. (私は正午まで待った)
I’ll be here untill / till 5:00. (5時までここにいます)
接続詞は以下の感じ
Wait here until I come back. (戻るまでここで待ってて)
You never know until you try. (やってみるまでわからない)
どちらも前置詞、接続詞として使われますが、till の方が口語的、接続詞としてはuntil の方がしっくりくる気がします。
また間違えやすいのが、前置詞 until / till と by です。
until / till は「…まで」、 by は「…までに」です。
by は行為がその時点までに完了しており、until / till は行為がまだ継続していることを表します。
He slept until / till noon. (彼は正午まで寝た)
I have to write this report by tomorrow. (明日までにこのレポートを書かなければならない)
until (…まで) ができたのは中英語期ですが、古英語期にはすでに till が英語に入ってきていましたので、until は古ノルド語と英語がタッグを組んだことになります!この時期はイングランド北部にて古ノルド語を話していたヴァイキングと、英語話者のアングロ・サクソン人が混ざり合っていたのです。人が交わると言葉も交わるということですね〜。