夏休み明けのレッスンが一周しました。2週間ぶりにみんなに会えて嬉しいです。
今日は最初のクラスの途中から雷が聞こえ、次のクラスの途中で雷+大雨となってしまいました。3年生の女の子はだいぶ怖がっていたので可哀想でしたね。
『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第146回は “effort” 「努力」です。
今から600年くらい前の15世紀にフランス語 effort (努力すること) から入ってきました。接頭辞 ex- (外へ) + ラテン語 fortis (強い) からできており、もとは「強い力によるもの」を表します。努力するには強い肉体と精神力が必要ということですね。
18世紀までは effórt とフランス語の発音のように第2音節が強く発音されていましたが、次第に英語風の発音になり éffort と第1音節にアクセントが移りました。
ラテン語の fortis (強い) に基づく単語は他にも force (力)、 enforce (強いる)、reinforce (補強する)、fort(砦)、fortress (要塞)、comfort (快適さ) などがあります。イタリア語由来の forte (強み、フォルテ)もそうです。
小中学生にゲームの 「 “Fortnite”ってどういう意味?」よく尋ねられますが、はて?どんな意味でしょ?
ゲームの公式サイトを見てもよくわかりません。
fort (砦) を築いたりするバトル・サバイバルゲームのようですので、砦かな?あるいは、Fortnight (2週間) との掛け合わせかな?
「努力」と言えば、effort 以外に endeavo(u)r もありますね。スペースシャトルの名前にもなっていました。
endeavor(u)r は effort と同じ頃にノルマン・フランス語の se mettre en devoir のなぞり put oneself in dever (devoir) (義務を果たすために全力で努力する)が中英語に endevere(n) として入ってきました。
effort は「努力の意を表わす最も一般的な語で、短期間・継続的、どちらの努力も表わす」
一方、endeavor は「重要な目的のために継続的に行う努力の意を表わす、かたい語」
との違いがあるようですよ。
『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第145回は “day” 「一日、日、昼間」です。
古英語期から見られる英語本来語です。
古英語では dæġ の綴りで、ゲルマン祖語 *dɑȝɑz (日が出ている間の時間) からきており、印欧祖語の *agh- (昼間)に由来すると考えられています。
*agh- を見ると、day の d がどこからきたのかはよくわかっていませんが、「燃やす、暖める」を意味する印欧祖語 *dhegʷh- からの連想でついたと考えられているようです。
day はもとは 「日のあたっている半日」の意味でした。「夜」はniht (= night) ですので、day とnight を合わせて「1日」でしたが、古英語期には今と同じ「1日(=24時間)」も day で表わされるようになりました。
印欧祖語の *agh- (日、一日)に基づく語は、他にもdawn (夜明け) があります。またdaisy (デイジー、ヒナギク)(←上のイラストの花です!)もそうです。daisy は古英語 dæġes-ēage(day’s eye = 「昼の目」)が語源で、朝に花が咲き、夕方になると閉じることから、この名がつきました。
Let’s call it a day! 「今日はここまでにしましょう!」
『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第144回は “card” 「トランプ、カード」です。
今から600年くらい前の15世紀にフランス語 carte (ゲーム用のカード) から入ってきました。フランス語にはイタリア語の carta から、 そして元となっているラテン語 charta は (パピルスの葉) の意味で、そこから「紙片、カード」となりました。papyrus は #16 page, #88 paper にも登場しています。
card は英語に入った当初は、トランプなど「カードゲーム用のカード」の意味でした。そこから「強いカード」→「切り札」→「策、手段」という意味ができました。また、トランプのカードのような厚い紙に書かれた「ハガキ、カード」の意味にもなりました。カードの種類もたくさんありますね。
identity (identification) card = ID card「身分証明書」
business (calling/visiting) card「名刺」
credit card「クレジットカード」
cash card「キャッシュカード」
greeting card「挨拶状」
birthday card「誕生日カード」
Christmas card「クリスマスカード」
New Year card「年賀状」
get-well card「見舞い状」
postcard「ハガキ、絵葉書」
cardboard「段ボール」
trading card「トレーディングカード」
そして「トランプ」は cardsと複数形で表しますので、「トランプをする」は play cards になりますね。では trump ってなに?
トランプの「切り札」のことを trump と言います。どこかの大統領はとても「切り札」とは思えませんけどね…(^^;)
ところで、フランス語の carte, イタリア語の carta, ラテン語の charta, どれも見覚え、聞き覚えのある単語ではありませんか?
carte はお医者さんが書く「カルテ」っぽいですね。同語源のドイツ語 Karte に由来します。英語では「カルテ」は medical chart (record) と言います。
carta はお正月によく遊ぶ「カルタ」に似ています。日本語には「カード」を表わすポルトガル語から入ってきました。
charta は「チャート、図表」に見えます。英語には16世紀に chart(図表)として入っています。
みんなお友だちとはオドロキです!日本語で「カード」「カルテ」「カルタ」「チャート」は「四重語」ということですね!