朝、玄関のドアを開けて新聞を取ろうとしたら…郵便受けのところに付いていたサナギから美しいアゲハチョウが羽化した瞬間を目撃しました!なんて可憐で、なんて愛おしいのでしょう。今日は一日ツイています!
『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第162回は “voice” 「声、態」です。
今から700年くらい前の中英語期にノルマン・フランス語 voiz, voice、古フランス語 vois, voiz(声)から入ってきました。ラテン語の vox, vōcem(声)に由来しています。
中英語期には voys, voice, voiz のように綴られ、18世紀頃までは voise のような綴りも見られましたが、ice, once などと同様に、語末が無声音 /s/ であることをはっきりとわかるようにするため voice が定着したようです。
意味は「(人間や人の声に似た)声」だけでなく「(天や神の)声」の意味もありました。また文法用語として、能動態・受動態の「態」の意味も当初からありました。17世紀からは音声用語として(声帯の振動を伴って発声される音)である「有声音」の意味が発達しました。よって voiced が「声の、有声の」、voiceless が「音のない、無声の」を表わします。
印欧祖語の *wekʷ- (話す)に基づいています。
この語根に基づく語はすべてラテン語由来で、 vocal(声の)、vowel(母音)、evoke(呼び起こす)、provoke(引き起こす)、vocation(職業、天職)、advocate(主張する)などがあります。
今日も雨降りでした。
『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第161回は “up” 「上に」です。
古英語期から見られる英語本来語です。
古英語では ūp(上の方に)、uppe(高い所に)の綴りで、印欧祖語の *upo-(下、下から上へ、上に)に基づいています。
元となる語が「下」を表わしているのがおもしろいですね。ですから up には「下から上の方へ、上に」という動きが感じられます。
up は前置詞「…の上に」だけでなく、副詞として look up「上の方を」、get up「起きて」、show up「現れて」、go up north「北へ」、speed up「増して」、grow up「成長して」、start up「起動して」、What’s up「起こって」、time’s up「終わって」、catch up「追いついて」、eat up「完全に、すっかり」など、さまざまな意味が出てきています。
印欧祖語の *upo-(下、下から上へ、上に)に基づく語には英語本来語で above(上に)、open(開いた)があります。接頭辞 up- (上向きに、より高い、より早い)から upward(上向きに)、upgrade(アップグレードする)、upside(上側)などもそうですね。
ラテン語由来の接頭辞 sub-(下)も同じ語源です。(↔︎ super- (上))subway(地下鉄)、submarine(潜水艦)、subtitle(字幕)、subordinate(従属する) などがあります。
またギリシア語由来の接頭辞 hypo-(下)もそうです。(↔︎ hyper-(上)) hypothesis(仮説)、hypotension(低血圧)、hypocenter(震源)などがあります。
これらは「下」のままで上に上がってきていないのがおもしろいですね。
週始まりの月曜日。はっきりしない天気のせいか、みんな眠そうでした。
『英語語源ハンドブック』の見出し語に基づいて英単語の語源を学ぶシリーズ、第160回は “teach / teacher” 「教える、先生」です。
teach は古英語期から見られる英語本来語です。
古英語の綴りは tæċan(示す)で、中英語では teche(n) となりました。印欧祖語の *deik- (示す)に基づいています。(/d/ → /t/ の音の変化は「グリムの法則」に当てはまります。)当初は「指し示す」の意味で、古英語では「教える」には lǣran (= learn) が使われましたが、teach にも古英語期に「教える」の意味が発達しました。
teach はteched (=teached) の規則変化動詞でしたが、古英語tæċan の過去形・過去分詞 tǣht(e) の長母音が中英語期に短くなり tahte, taȝte、そして現在の taught と不規則動詞になりました。
teacher はteach に接尾辞 -er(…する人) をつけた語で、14世紀に最初に見られています。この行為者接尾辞(…する人) には -er, -or, -ar と異なる綴りが当てられていますね。teacher, player, dancer, runner などは-er が、doctor, tailor, professor などは -orが、そしてscholar, beggar, burglarなどは -ar がついています。
大まかに言うと -er は「英語本来語」に、-or は「ラテン語、フランス語由来の語」に、-ar は「ラテン語由来の語の形容詞接尾辞としてついたもの」と区別できそうです。
印欧祖語の *deik- (示す)に基づく語は他にも本来語では token(印)、ラテン語由来では digital(デジタル式の、指の)、index(索引、指示するもの)、indicate(示す)、dictate(指図する、書き取らせる)、predict(予言する)、dictionary(辞書)、dedicate(捧げる)、judge(判断する)、judicial(司法の)、prejudice(偏見)など、たくさんあります!